Saturday, September 12, 2009

Michael Jackson<さよならを言う前に>

 

お金でも称賛でも得られないもの。

たった一つの「幸せ」という得がたいものが、彼の指の間から乾いた砂のように零れ落ちている。

もうすぐ真夜中だ

なにか邪悪なものが闇に潜んでいる

月の光のもとで

心臓が止まりそうな光景を君は見るのさ

叫びをあげようとしても

恐怖のあまり声も出ない

恐ろしい魔物にじっと見すえられ

君はその場に凍りつく

一歩も動けないよ

・・・「THRILLER」

闇のなかからヒカリを求めている。

25年以上も前に、彼は自分の運命を、未来を、予言し歌いました。

彼は望むものを得たのでしょうか?

<スリラー>を飾るポートレートは若者らしい野心を秘めて、エンターテインメントの世界へ羽ばたこうとする清々しさが現れています。ソウルフルなポピュラーミュージックを知り尽くしたクインシー・ジョーンズとタッグを組んだこのアルバムのオープニングは<スタート・サムシング>

マイケルの死に際し、スタート・サムシングとは皮肉でもなんでもなく、コンサートでお馴染みのファンクナンバーはオープニングに相応しいメッセージ曲だと思うからです。

自由な生き方は簡単なようで難しいものです。どんなに財力を築こうと成功しようと束縛から解放された自由な境涯を実現することは不可能に近い。でも才能あるエンターテーナーにはそれが可能かもしれないとわたしは考えていたのです。マイケルこそ、それを実現できるアーティストと考えていたのに。

何をすれば良いのかわからず、方向も定かでなく、臆病に一歩を踏み出せないでいる多くの若者に伝える荒々しいファンキーな熱唱にこそ、マイケルの真骨頂があります。彼は生まれついてのエンターテーナーであること、人を引きつけて止まない魅力を持って、ステージから、または人生という長いスパンのステージから呼びかけているのです。

<スタート・サムシング Wanna Be Startin’ Somethin’ >

なにかを始めたいんだろ

なにか新しいことに取りかからなくちゃ

乗り越えるには高すぎるし

くぐり抜けるには低すぎる

君は真ん中で立ち往生して

雷に打たれるような苦痛を味わっている

頭を高く上げて

世界中に叫んでやれよ

僕は君にとって特別な人間さ

真実を目の前に広げてあげよう

本当のことを知ってさえいれば

君はもう傷つかずにすむんだ

そう 僕は自分を信じてる

君も自分を信じろよ

さあ 一緒に歌ってくれ

http://www.youtube.com/watch?v=rKMfjUp9xYs

彼は<自分を信じてる>と歌う。でもアーティストである前に一人の人間として、誰も知ることができない複雑な内面のどこかに迷いがあり、自分の生き方に疑問を持っていたように感じられるのです。

 

<HIStory: Past, Present and Future, Book I>



 

ファンクでソウルフルでゴージャスなパフォーマンスはブラック・コンテンポラリーの集大成のような華やかさです。でも彼は有り余る才能で成功を収めましたが、少しも幸せそうに見えないのはどうしたことでしょう。目も眩むような財産のなかで陽炎のように揺らいでいます。

95年のベスト“ヒストリー”の最後を飾るのは名曲<スマイル Smile>。

スマイル

怖くても哀しくても

微笑めば きっと明日になれば

人生 まだまだ生きる価値があると

思えるさ

喜びで顔を輝かせよう

哀しみの痕を全部消してしまおう

涙が近くまで迫っていても

そんなときこそ

頑張らなくちゃいけない

スマイル 泣いてどうなるっていうんだ

人生 まだまだ捨てたもんじゃないと

思えるさ

http://www.youtube.com/watch?v=iiKJmBgAfFE

マイケルの歌唱も素晴らしく切々と訴えてきます。彼とともに声を合わせて歌いたくなってきます。さらにメッセージ・ソング“ヒストリー”はヒップホップとソウル・バラードをミックスし、後半は軽快にリズムに乗って展開していきますが、続くオリジナル<リトル・スージー Little Susie>の荘厳なコーラスと悲しみを抑えたマイケルのボーカルに涙します。きっと彼の代表曲になるでしょう。

<History> http://www.youtube.com/watch?v=1LAqcXaVVvM

<little susie>http://www.youtube.com/watch?v=4Jg_hxTkCR8

洗練され、昇華され 誰にも受け入れられ、日常では感じることができない敬虔な天国まで連れて行ってくれるブラック・ミュージックの真髄が、マイケルの魂が込められた歌声に感じます。エンターテインメントとしての素晴らしさは言うまでもありませんが、不思議と彼の曲は彼自身のことを歌っているように感じてしまいます。何か満たされないものを常に持っていて、幸不幸の境界に立って苦悩しているような悲しみを感じるのです。

音楽の神はプラスとマイナスのように喜びと悲しみ、創造の高揚感と死の痛みを、華やかな時間と悲嘆の瞬間を同時に与えて試されるのですね。

ゴシップ記事やスキャンダルに彼の本質はひとかけらもありません。それは泥にまみれた黒い雪のように誰もが経験する人生の汚れのようなものです。完璧に清純な人などいない。彼がスターであるからこそ、一つのスキャンダルで全人格を判断してしまおうとする無責任な噂の類いです。

彼の悲しい側面は、彼は自分を知らなかったし、愛していなかったということです。薬漬けの毎日は苦しみの深さと比例しているでしょう。彼は最も身近な自分を労ることができなかったのではないかと感じるのです。彼は仮面を被って欺くように、自分自身さえ欺いていたように思えてなりません。悲し過ぎて涙が出てきます。

 <Heal the world>せめて彼の意志を受け継ぎ、彼の願いがいつの日か叶うように努力していきたい。ヒューマニスティックな精神こそ彼の本質であったことを忘れてはならない。

さよならを言う前に、愛していたことを伝えたい。

 http://www.dailymotion.com/video/x2rg15_michael-jackson-heal-the-world

 

“Heal the World” is a song from Michael Jackson’s hit album, Dangerous, released in 1991. The music video features children living in countries suffering from unrest. It is also one of only a handful of Michael Jackson’s videos not to feature Jackson himself, the others being “Cry”, “HIStory” and “Man in the Mirror”. (The clips for “HIStory” and “Man in the Mirror” only feature Michael Jackson in archival footage). The video also marks an early appearance by a young 50 Cent . Jackson performed the song in the Super Bowl XXVII halftime show with a 35,000 person flash card performance.

In a 2001 Internet chat with fans, Jackson said “Heal the World” is the song he is most proud to have created. He also created the Heal the World Foundation, a charitable organization which was designed to improve the lives of children. The organization was also meant to teach children how to help others. This concept of ‘betterment for all’ would become a centerpiece for the Dangerous World Tour. In the documentary Living with Michael Jackson, Jackson said he created the song in his “Giving Tree” at the Neverland Ranch.

An ensemble performance of “We Are the World” and “Heal the World” closed Jackson’s memorial service at the Staples Center in Los Angeles on July 7, 2009. The song was performed as rehearsed by Jackson at the venue just days earlier, in preparation for his planned “This Is It” tour in London.

 

ランキングに参加しています。

あなたの優しい愛をお願いします。

ワンクリックであなたに幸運が訪れますように。

[Via http://9308ms.wordpress.com]

No comments:

Post a Comment